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    Ray Charles/WHAT'D I SAY

    今回はモノラルカートリッジつながりで、もう1枚。
    1959年に出たRay Charlesのアルバム『WHAT'D I SAY』。

    raywhatisay (21)
    *米国盤LP(2ndレーベル、コーティング無しなので60年代半ば頃のプレスだろう)

    アルバムタイトルとなっている「WHAT'D I SAY」はRay Charlesの代表曲の一つであり、50年代終わりのR&Bの名曲&超有名曲で、数多くのカバーバージョンがある。そのため、ある程度洋楽を知っている人ならば必ず知っている曲だと思われる。



    「WHAT'D I SAY」は59年6月にシングル発売され、最終的にR&BチャートでNo.1を獲得。アルバムはそれを受けての発売(1959年9月)と思われる。

    当時のアルバムは、Elvisのような必ず売れるアーティストでない限り、既発のシングル曲(でアルバム未収録曲)を集めて制作されるケースが一般的だった。アルバム『WHAT'D I SAY』も同様な手法で既発曲を集めたものとなっている。
    そのため、収録曲で一番新しい曲が「WHAT'D I SAY」(59年2月録音)であり、アルバムのメインは58年に発表された曲となっている(録音は56年のものも含む)。

    けれども、どうしても2曲足りなかったのか?あるいはあえて、さらに古い録音を加えたかったのか?そのあたりの意図は僕にはわからないが、何とAtlanticでのRay Charlesの初セッションからも2曲を収録している。1952年の録音で、52年/53年のシングル曲だ。
    その2曲は、A-2の「JUMPIN' IN THE MORNIN'」、そしてB-2の「ROLL WITH MY BABY」。

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    *ジャケット裏面

    アルバム『WHAT'D I SAY』はタイトル曲から始まるが、僕の持っている盤(たぶん60年代半ばのプレス)でさえ、イントロのエレピのリフに続けて入ってくるシンバルの音など、ものすごく生々しくてちょっとびっくりしてしまう。

    以前『Elvis is back!』(1960年)の録音は非常に良いと記したが、あれは例外としても、遅くとも65年頃からの録音であれば現在でも十分に通用する音質で録音することは(エンジニアの腕やセンスは別として、技術的には)可能だったように思う。
    だから、例えば最近の2017remixで再び脚光を浴びているBeatlesの『SGT』など、50年前の録音とは思えない……などと言われても「いやいや50年前の録音なら十分に可能だよ」と思ってしまう(笑)。

    でも、「WHAT'D I SAY」は1959年の2月録音だ。前述の60年代半ば以降と50年代の終わりとでは、録音手法も機材も変革を迎えるので、数年の違いだけれどその違いは大きい。

    ところが「WHAT'D I SAY」は、Rayやコーラス隊、バックのバンドを一発録音しながら非常に抜けの良い音で録音されている。それ以前のAtlanticの録音は、もう少し音の塊になっている感じがする(それはそれで迫力があって良いことは承知だが)。
    この違いはどうしてだろう?と思っていたが、ちゃんと理由があった。この曲から8トラックのレコーダーでマルチトラック録音されていたのだ。

    録音関連の話に興味のある人なら知っているかもしれないが、Ampexの8トラックレコーダーを世界で初めて購入(導入)した人はギタリストのLes Paul(一人多重録音で有名)で、その次にAtlantic recordsが導入している。

    「WHAT'D I SAY」の録音にはその8トラックレコーダーが使用され、当然ながらtrue stereo mixも可能だったので、後にstereo mixのみのベスト盤に「WHAT'D I SAY」のstereo mixが収録されている。


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    *昨年発売されたLP Box set『Ray Charles ATLANTIC YEARS - in MONO』

    話は変わって、昨年発売されたLP Box setから『WHAT'D I SAY』を再生して手持ちの盤と音質比較すると、前述の「WHAT'D I SAY」のシンバルの再現など、音のリアルさではどうみても手持ちの(初版ではないが)オリジナルプレスの方が良いように思えた。マスターテープの経年劣化が原因なのだろうと推測される。

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    *Box setの盤、何故か2ndレーベルを再現、ジャケット表はコーティングあり

    あるいは、再発もそこそこ良いが、オリジナルプレスはもっと良いと言うべきか。





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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    tag : Ray Charles レイ・チャールズ レコード LP WHAT'D I SAY

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    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今日本では7インチ「シングル」盤のことを誤って「EP」と表示するような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「EP」は「シングル(=片面1曲、両面で2曲収録)」よりも曲数を多く収録する(標準は4曲、3曲や5曲や6曲の場合もあり)意味のExtended Playingの略。どうかシングル盤とEPとを正しく使い分けて欲しい。

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