EP Collection/Beatles

    以前取り上げたシングル盤のボックスセット『Singles collection』発売の1年前、1981年末に発売されたのが『EP collection』。ここには英国で発表された全EP13枚に加えて、本ボックス向けに独自に企画された目玉のstereo EP1枚が追加された。

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    *英国オリジナル盤

    当時は今と違ってmonoミックスが貴重だったので、僕にとっての『EP collection』の注目点はまさにmonoミックスのレコード収集にあった。加えてボーナスEPには世界初ステレオ化4曲を収録するという話だったし。



    12月に現物を見て、正月に思い切って英国盤を購入したが、数ヶ月後にはその国内盤が登場すると知ってとてもがっかりした。なんと、国内盤はカラーレコード(赤)で発売されると言う。さらに、英国盤ではステレオ盤を収録していた『Magical mystery tour』までもモノラル音源での発売だと言うではないか!

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    *英国盤ボックスには黄色歌詞カードのステレオ盤を収録

    けれども、僕の後悔は国内盤発売とともに安堵に変わった(苦笑)。
    なんと国内盤は、『Magical mystery tour』以外のmono EPを、国内にあったステレオのコピーマスターをモノラル化して製造したのだった。つまり所謂〝偽モノ〟だったのだ。
    結果的には英国盤を買って正解だった(笑)。国内盤だと「Money」も「If I fell」も「I should have known better」も「Yesterday」も、その他のミックス違いのモノラル曲も聞けないのだ!

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    *英国盤ボックスより

    他にも英国盤と国内盤とで二つ違いがある。
    ひとつはレコードの回転数だ。
    もう耳タコになるほどに記しているが、EP(たいていは4曲いりの7インチ盤)の回転数は米国や欧州ではシングル盤同様に45回転だ。ところが日本と南米は331/3回転。音質的に不利だがカッティングしやすいのかもしれない。

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    *国内盤ボックスより

    もうひとつの違いは、ボックスの形状・サイズだ。
    アナログEPで英国盤『Magical mystery tour』を持っている人はお気づきのとおり、このEPは通常のEPよりも一回り大きなジャケットサイズだった。そのため、英国盤のボックスは『Magical mystery tour』専用の収納部とそれ以外とに内部で分けられている。

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    *英国盤の収納部分

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    *両者の箱サイズの比較

    けれども国内盤は、『Magical mystery tour』を他のEPと同じジャケットサイズで作って、ボックス内部形状の複雑さを解決した。これにより箱の製造コストを抑えたことだろう。

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    *『Magical mystery tour』の比較、手前が国内盤で背後が英国盤(コーティングあり)

    ちょうど先日某ヤ○オクに、このEPからの『Magical mystery tour』が出品され高値で落札されていた。確かに、国内盤ボックスで最も価値があるのはこれだろう。次はボーナスStereo EPだろうか。

    そうそう、そのstereo EPだが残念ながらマスターテープの使用ミスがあって、「This boy」だけが擬似ステレオマスターだった。それは英国/国内共通の残念なポイント。
    当時音源が擬似ステレオかtrue stereoか判断のできない人が対応していたのだろう。これには僕も、ものすごくがっかりさせられた。

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    *英国盤ボックスより

    他の3曲は当時どれも価値があったが、特に「She's a woman」はイントロにPaulのカウントが入ったので大きな価値があった。と言うのも、これらステレオ音源の3曲はその後、系列のレコードクラブが発売した8枚組ボックスセット『From liverpool』にも転用されることになったが、その際にPaulのカウント部分は削除されていたからだ。
    今でもアナログ盤だとこれでしか聴けなかったのでは?

    ちなみに、僕の国内盤は全然人気がなくなったころに新品同様を中古で購入した。ただ、箱の表面には商品説明用の丸いシールが貼ってあったみたいだ(きれいにはがされている)。








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    ジャンル : 音楽

    tag : Beatles EP collection ボックスセット レコード 英国盤

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    No title

    JDさん
    こんにちは・・・
    私はこれは当時国内盤で買いました。
    当時は私の地域では輸入盤は一般的ではなく国内盤しか入手出来ず、その為輸入盤、特に英国盤を買う選択肢は全くありませんでした。国内盤が一番という考えが強かったように思えます。特にビートルズは・・・他のアーティストに関しては一部英国盤を持っていましたが単に国内盤より安いからとかジャケデザイン違いがあるから程度でやはり国内盤がイチバン!!の時代でした。
    英国アーティストなら英国盤、米国アーティストなら米国盤がそれぞれオリジナルで音がいいなんてかなり後から知った記憶がありますね!
    さて、話は戻って『EP Collection/Beatles』は結局他に欲しいレコードがあった時に買い取りしてもらいました・・・結構いい金額で買い取ってくれた様に思います。現在は『EP Collection/Beatles』、『Single Collection/Beatles』共国内盤CD-BOXのみ所有していますが滅多にというか購入してからまともに聴いたことがありません・・・特に『Single Collection/Beatles』は直ぐに終わるので面倒臭くて完全にコレクターアイテム化しています。

    Re: No title

    TETSUさん、こんばんは。

    > 私はこれは当時国内盤で買いました。

    お、そうでしたか!国内盤で購入されたんですね。

    > 当時は私の地域では輸入盤は一般的ではなく国内盤しか入手出来ず、その為輸入盤、特に英国盤を買う選択肢は全くありませんでした。

    地域差があったことは確実ですね。
    僕は当時大阪に住んでたので、梅田に行けば何軒も輸入レコード屋がありました。

    > 国内盤が一番という考えが強かったように思えます。

    それが一般的だったように僕も思います。だから、実際に輸入盤を買って国内盤と音を比較した人しか輸入盤の音の良さに気づいていなかったと思います。ただし、米国盤の盤質はたいてい国内LPよりも劣ってましたね。

    > さて、話は戻って『EP Collection/Beatles』は結局他に欲しいレコードがあった時に買い取りしてもらいました・・・結構いい金額で買い取ってくれた様に思います。

    そうですか、そいつは良かったですね。
    僕も国内盤のボックスはそろそろ手放しても良いかなと思っています。聴かないので。
    でも、おかげでとってもきれいなままです(笑)。

    > 現在は『EP Collection/Beatles』、『Single Collection/Beatles』共国内盤CD-BOXのみ所有していますが滅多にというか購入してからまともに聴いたことがありません・・・特に『Single Collection/Beatles』は直ぐに終わるので面倒臭くて完全にコレクターアイテム化しています。

    まぁ、箱物は得てしてそうなりますよね。でも『Single Collection/Beatles』のCD版だと一度に2曲とも聴けるので、アナログシングルをかけるよりも楽といえば楽ですよね(苦笑)。


    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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