Beatlesの国内DMM盤

    *5/4追記:『Past masters(2枚組)』に関しては、英国盤ジャケットに他のアルバム同様の〝DMM盤である旨の記載〟は無かった。なので、国内盤にも記載なしと思われる。
    参考情報として、(おそらくドイツプレスと思われる)欧州盤のジャケット裏にはDMMのロゴマークとTeldec社の技術であることが記されており、レーベルにもDMMロゴが入っている(つまり、DMM盤)。


    旧CDマスターを使用してプレスされたBeatlesのLP(*注1)は、ジャケットにDMM盤であることが記載されているけれど、国内盤LPは英国ジャケット版下を利用しただけでDMMプレスではない。

    BeatlesDMMCDM (3)
    *四角い枠内に

    注1:1992年にTOJP型番で発売されたシリーズのこと、但し『Past masters(2枚組)』だけは、CD発売後間もなく初版LPが発売された(TOJP以前の型番が存在する)



    僕がDMMプレスではないと言う理由は2つ。
    1.まず、TOJP盤の溝を見る限り、そして音を同時期の英国盤と比較する限り、英国盤で使用されたスタンパーはTOJP盤には使用されていないと思われること。
    2.次に、マスターがデジタル形式のテープメディアで日本へ送られた可能性はあるが、当時日本にはDMM方式でレコードを製造できる設備が存在しなかった。それゆえ、国内カッティングではDMMはありえない。

    但し、2については、僕がこれまで40年近くレコードを追いかけてきた過程で蓄えた情報を基にしているだけで、間違っている可能性もある。なので、もし正しい情報を知っている人がいれば、教えてもらいたい。

    BeatlesDMMCDM (4)
    *TOJP型番は最初この帯のシリーズ

    BeatlesDMMCDM (1)
    *因みに、この時『Oldies』もLPで再発されたが、旧アナログマスター使用のまま。但し、EQで音を加工してある


    では、ここから話を国内盤の経緯について記す。
    とはいえ、僕は国内盤収集マニアではない(どころか、国内盤をそれほど欲しいと思わない)ため、以下に記す情報はだいたい正しいと思うものの、抜けや記憶違いがある可能性もある。基本的には現物に沿った内容。

    1986年以降、Beatlesの英国オリジナルアルバムのCD化は順次進んだ。
    英米では、CDマスターを使ったLPが登場。英国盤の発売は86年か87年か覚えていないが、米国盤は87年から開始。
    これに伴い、アナログマスターのLPは順次廃盤となっていく。

    日本国内では、先に記したとおり『Past masters(2枚組)』だけはCD化の後、80年代後期に発売されすぐに廃盤になった。

    その後、CDマスターを使ったLPのシリーズが92年にTOJP型番で発売された。さらには、2003年だったか?帯を変えて再発されている(その際にリカットされた)。

    TOJP型番のシリーズは、ジャケットの版下を英国から取り寄せたか、英国盤を基にしたと思われ、英国盤に記載のあったDMM盤である旨がそのまま残された。
    このような経緯だ。


    同じような事態は米国盤でも発生している。
    米国でCDマスターを使用したLPが発売された際、こちらはご丁寧にも、DMMである旨は消去された。ところが、見開きジャケットの内部に記載されていたもので消去されずに残ってしまったものがある。それがホワイトアルバム内部の記載。

    BeatlesDMMCDM (6)
    *下部分に記載(クリックで拡大)、これは95年発売の最終プレス

    MMTやFor saleはレコードが出てこなかったので未確認だ。

    なお、ドイツプレスのDMM盤は、レーベルにもDMMとはっきりと記載されており間違えようがない。

    BeatlesDMMCDM (5)
    *Stereoとあるが実際はMono

    DMMはドイツで生まれた技術で、フランスや英国でも使われるようになった(たぶん、ドイツ製の機械が輸出されたのではなかろうか?……僕の推測)。

    ざっと、このような話。
    実際にDMMにてプレスされたのは、英国とドイツだけではなかろうか?
    また、英国盤は何度か再発/リカットされているので、最後までDMMだったのかどうかは不明。


    関連記事
    スポンサーサイト

    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    tag : Beatles ビートルズ 国内盤 LP DMM CDマスター

    コメント

    Secret

    No title

    JDさんこんばんは。

    先日もコメントしたかと思いますが、私などはてっきりDMMと思って結構な枚数購入していたのでバカを見た格好です。いろんなブログなどを見ながら購入していたのですが、DMMであると信じて疑わなかった人は多かったように思います。(なんといってもクレジットされているのだから!!)

    というわけで一度もビートルズのDMMの盤を聴いたことがないという状況に陥ったわけですが、一度は聴いてみたものです(笑)。とはいうものの、もう現実的には追いかけることはないと思います。

    Re: No title

    Columbiaさん、こんばんは。

    > 先日もコメントしたかと思いますが、

    はい、そのやりとりから、話題として取り上げようと思い立ちました。

    >私などはてっきりDMMと思って結構な枚数購入していたのでバカを見た格好です。いろんなブログなどを見ながら購入していたのですが、DMMであると信じて疑わなかった人は多かったように思います。(なんといってもクレジットされているのだから!!)

    僕は輸入盤から購入しているためか、国内盤のDMM記載については単なる版下利用としか最初から思っていませんでした。
    ですので、逆にDMMと思って購入されたと聞いて驚いたというのが正直なところです。
    当時の音楽雑誌への広告のどこにも「DMM方式でのカッティング」などとは書かれていなかったと思います。

    > というわけで一度もビートルズのDMMの盤を聴いたことがないという状況に陥ったわけですが、一度は聴いてみたものです(笑)。とはいうものの、もう現実的には追いかけることはないと思います。

    何年か前にでた書籍「アナログミステリーツアー」でドイツのDMM盤については執拗に記されていました。
    ネットで調べると、ドイツのDMM盤に興味を持って集めたという人がいて、それにも驚きました。
    それらを読む限り、残念ながら最終的な音傾向にバランスの悪いものが多い印象を受けました。
    もしかすると、デジタルマスターからのDMM盤はバランスが良いのかもしれません。

    ただし、前述書籍ではCDマスター使用のLPを評価対象外の音質(取り上げるに値しない)と決め付けているので、そこは僕とは完全に立場が違いますが。

    遅コメです

    こんにちは

    ジャズのDMMを数枚所有しています。
    例えば、Bill Evans のWaltz for Debby のWaxTime盤がありますが、OJC盤と比べると、高音のキラキラ感が無く、エッジが立って低音が少し硬質です。音質的に好みではありません。このレコードの音源もCD規格なのかしらん。
    ビートルズのホワイトアルバムの英DMM盤は、アコースティックギター特有の高音のシャラ~ンの鈴鳴り音が出ていませんので、ガッカリしました。
    でも、そこまでの拘りがなければ、酷い音ではありませんので、普通に聞く分には問題はないと思います。

    Re: 遅コメです

    kirinさん、こんばんは。

    > 例えば、Bill Evans のWaltz for Debby のWaxTime盤がありますが、OJC盤と比べると、高音のキラキラ感が無く、エッジが立って低音が少し硬質です。音質的に好みではありません。このレコードの音源もCD規格なのかしらん。

    Wax timeが出しているLPは、正規マスターを借り受けての発売ではないみたいなので、既存のCDあたりをマスターにして、独自にマスタリングしてLP化している印象があります。
    なので、DMMが駄目なのか、マスターが駄目なのかわかりませんね。

    > ビートルズのホワイトアルバムの英DMM盤は、アコースティックギター特有の高音のシャラ~ンの鈴鳴り音が出ていませんので、ガッカリしました。
    > でも、そこまでの拘りがなければ、酷い音ではありませんので、普通に聞く分には問題はないと思います。

    ちょうどその英国盤ホワイトを取り上げたところです。
    僕も音質については、平均点かなと思います。

    ただ、元音源はアナログマスターをフラットにデジタル化したものと思われるので、2009年のリマスターよりはオリジナルアナログに近い雰囲気のマスターのように思っています。他のタイトルに関しても。



    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

    最新記事
    最新コメント
    最新トラックバック
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    カレンダー
    10 | 2017/11 | 12
    - - - 1 2 3 4
    5 6 7 8 9 10 11
    12 13 14 15 16 17 18
    19 20 21 22 23 24 25
    26 27 28 29 30 - -
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR