Direct hits

    *2/16追追記:「I'm a boy」のオリジナルstereo mixも間奏のホルンは音量が小さかったので、訂正した
    *2/8追記:後半に、音質について補足した


    国内盤では1980年に初登場したのがWhoの英国編集盤『Direct hits』。
    英国では1968年の発売(古い資料によると11月だが、コンプリート・クロニクルによると10月とある。米国編集の『Magic bus』のほうが先に出ている)。

    Directhits (31)
    *左:国内盤、右:英国オリジナルMono盤(ジャケット表はコーティングあり)

    英国では発売当時MonoとStereoの両方が発売された。



    英国オリジナルStereo盤を持っている人は皆同意すると思われるが、その音質はひどい。なぜなら、全曲擬似ステレオでの収録になっているからだ。
    True stereoマスターが存在する曲でさえ擬似ステレオなので、推測するに、このアルバムのMonoマスターを単純に擬似ステレオ化しただけなのかもしれない。

    Directhits (21)
    *Mono盤、ジャケット裏面とレーベル

    先日久しぶりにMono盤を聴いていて、あることに気づいた。
    「I'm a boy」の間奏の最後の部分、Johnのホルンが音程を半分上げ下げして吹く部分が、ほとんど聞こえないmixが採用されていた。それは英国シングル用のmono mixやTrue stereo mixとは異なっている。
    *オリジナルのstereo mixもかなり音量が小さかった(僕の勘違いだった)。お詫びして、訂正する。

    Directhits (12)
    *ステレオ盤(下)とレーベル、英国盤のMono/stereoの見分け方は、ジャケット裏面のTrack recordsロゴの下にStereoと記載あるかないか(あるいは、盤のレーベルで確認)

    また、ここに収録された「I can see for miles」は、アルバム『The who sell out』からの抜粋となっていて、独自ミックスが採用されたシングル用のmono mixではない。

    「Pictures of lily」も英米シングル用のmono mixでなく、ドイツのシングルで採用された別ミックスのmono mix(こちらのほうがその後一般的になる)で収録。

    Directhits (26)
    *国内盤と解説書

    80年に発売された国内盤では使用マスターが全然違っていた。
    基本的に70年代までにTrue stereo音源が登場したものはstereo、それ以外はmonoで収録。恐らく、70年代後半に編纂された2枚組編集盤『Story of the Who』用のマスターを流用したのでは?と推測している。
    Stereoは次の4曲のみ、「I'm a boy」「In the city」「I can see for miles」「Mary Anne with the shaky hand」。
    久しぶりに聴くと、Stereo音源の音質は歪っぽく、よろしくない

    Directhits (25)
    *国内盤裏面とレーベル


    そして、2000年代になって(だったと思うが)今は無きClassic records社がWhoのアルバムの再発を行った際に200g/150gの重量盤にても再発された。

    Directhits (9)
    *こちらは200g盤

    その際に英国のMonoマスターが使用されたが、「Call me lightning」のリードギターが欠損した不完全mixを収録。一説には『Direct hits』の初版monoは、この音源と言う話だが僕は真偽を知らない。なお、ここでは「Pictures of lily」も英米シングルと同一ミックスでの収録だった。しかし、「I'm a boy」は英国シングル同様、ホルンが大きいミックス。一体全体、どうなっているのやら?

    Directhits (5)
    *ジャケットは両面コーティングあり、レーベルデザインも英国オリジナルに近い

    英国オリジナルモノラルの『Direct hits』よりも、Classic records社からの再発盤のほうが音質はずっと良い。このレコードの最高音質盤だ。
    *2/8追記:但し、A-1、A-2の2曲については、マスターテープの音質が他よりも明らかに劣る。B-6もやや劣る気がする。
    A-1と2については、英国オリジナルMonoの方が音質は良い(但し、英国オリジナルmonoは低周波のハム音(ノイズ)がずっと入っている。曲の間は気にならないが・・・・・・)。


    なお、『Direct hits』ステレオ盤と同一内容の擬似ステレオのアルバムがドイツやオランダでも別ジャケット、別タイトルで発売されている。

    Directhits (2)
    *オランダ盤で同一内容のLP

    今回、手持ちのドイツ盤が見つからず、オランダ盤のみを紹介。
    ドイツ盤は有名?デザインのカラフルなイラストを使用したジャケット(確かシングル盤にも使われた)で、Best of the Whoというタイトルだったか?。



    関連記事
    スポンサーサイト

    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    tag : Who ザ・フー LP Direct Hits レコード 英国 オリジナル mono

    コメント

    Secret

    疑似ステレオ

    こんにちは。いろいろありがとうございます。

    先日のクリームのオリジナルミックスについては知人も言ってたので、読んでやっぱりそうなのかと思いましたが、Whoについてもいろいろありそうですね。なるほど。とりあえず僕的には60年代イギリス物はモノで集める必要がありそうです。

    ところで先日、音源マニアのヒトとミックス違いなどについて話したのですが、その際に「ステレオと擬似ステレオの違いは、どうやって聞き分けるんですか?」と尋ねられまして、ちょっとびっくりしたところです…。
    そういえば自分のサイトで分析などを書いても「どうやって証明できるんですか」などと尋ねてくる人もたまに居るんですね。さて、そういう時どうやって答えたものか、と、いつも窮しますw なかなか難しいものです。

    Re: 疑似ステレオ

    karakawa-pさん、こんばんは。

    > とりあえず僕的には60年代イギリス物はモノで集める必要がありそうです。

    英国では68年あたりがmono/stereoの分岐点かなと思います。
    68年以前はmonoがメインでしょう。

    > ところで先日、音源マニアのヒトとミックス違いなどについて話したのですが、その際に「ステレオと擬似ステレオの違いは、どうやって聞き分けるんですか?」と尋ねられまして、ちょっとびっくりしたところです…。
    > そういえば自分のサイトで分析などを書いても「どうやって証明できるんですか」などと尋ねてくる人もたまに居るんですね。さて、そういう時どうやって答えたものか、と、いつも窮しますw なかなか難しいものです。

    確かに、どうやって聞き分けるか?と問われても、聞いたらわかるとしか言えない気がしました。
    特にヘッドホンで聞けば間違いないですね。

    そのあたり、何よりもミキシング経験のある・なしが重要なのかなと思えます。
    僕は中学生の頃からステレオラジカセ+モノラルラジカセで多重録音をやっていたので、そういう経験ゆえに音の違いが聞き分けられるように思います。



    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

    最新記事
    最新コメント
    最新トラックバック
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    カレンダー
    10 | 2017/11 | 12
    - - - 1 2 3 4
    5 6 7 8 9 10 11
    12 13 14 15 16 17 18
    19 20 21 22 23 24 25
    26 27 28 29 30 - -
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR