Françoise Hardy 5th(あるいは6th)

    昨年末頃、Françoise Hardyの初期discques-Vogue期のアルバム5枚がCDにて再発され、今年初めにはLPでも再発された。
    再発LPの帯には“Archive series”と名づけられている。

    今回再発対象となった5枚のLPの中で昔から僕が一番好きだったのが、5枚目のオリジナルアルバム(英語で歌われた『In English』を含めると6枚目)の『Françoise Hardy』(CLD-702 30)。

    FH5th (3)
    *仏国オリジナル盤、見開きジャケットで表面と裏面にコーティングあり


    実は、昨年末~年始のArchive seriesでのCD/LP再発対象作品は、2009年にCD6枚組で発売された『La collection 62-66』と完全にだぶっている。

    FH5th (52)
    *『La collection 62-66』、左下が『In English』

    僕は今回の再発に関してはCDは購入していないので、CDの音源については不明なのだが、『La collection 62-66』と今回のArchive series LPとでの大きな違いは、後者にはオリジナルmono masterが使用されている点。それは5枚のLPで共通の仕様だ。

    対する『La collection 62-66』で使用された音源は、基本的には1989年に新たに作成されたremix89を採用したステレオ音源だ。おかげで、このボックスセットを購入して聴いた際には思いっきりがっかりさせられた。てっきりオリジナル音源のremasterだろうと推測していたからだ。
    但し、remix89を初めて聴く人には新鮮だろう。全曲mix違いと言っても良いかもしれない。

    ちなみに、これらのアルバムは、90年代半ばに初めてそれぞれ単体でのCD化がなされ、その際は基本はmonoだったが、一部stereoというmono/stereoが混ざった状態だった。
    例外として、1stアルバムのみ米国ジャケットを採用したstereoだった。

    FH5th (5)
    *仏オリジナル盤ジャケット裏面

    さて、前置きが長くなったが、この5thの発売は1966年の10月。僕は購入当初から長らくの間、67年以降の作品と思い込んでいた。それは、収録曲のサウンドがあまりにも66年作品としては落ち着いているからだ。66年と言えば、米国のサイケブームが英国にも影響し、英米はサイケっぽいサウンドに染められていたが、Françoise Hardy 5thは(おそらく全曲)英国録音にも関わらず、そんな気配が全くない。

    しかも、付属ライナーにも書かれているが、68年ごろまでは7インチ盤4曲入りEPがフランス市場のメイン商品だった。
    EPを数枚発表すると、そこから12曲ほど選んでアルバムにして出すという図式だったので、このアルバムも66年に発表された3枚のEPから作られたようなものだ。EPから10曲が選曲され、残る2曲はアルバムで初めて登場している。
    そのため、録音そのものは発売よりも少し前だ。

    FH5th (9)
    *見開き左側

    FH5th (10)
    *見開き右側とレコード収納部(内側)


    そういう事情をこのようにまとめなおすと、ここに収録された楽曲群のサウンドも曲そのもののクオリティも本当に時代を超えて素晴らしいと思わせられる。躍動感のある曲から始まるが、全体を通して、ソフトで優しい楽曲群の印象がある。

    それこそElvisがカムバックして、69年以降再度シンガーの時代がやってくるが、その頃に発売されてもおかしくないようなとてもナチュラルなバッキングを伴うサウンドだ。


    このアルバムは、フランスオリジナル盤以外に伊、英、カナダ、日のLPも持っているので、それらの紹介はまたの機会に。

    FH5th (36)
    *再発のArchive series LP、写真がオリジナル以上にくすんでいる(コーティングなし)、レコードは外収納、180g重量盤

    なお、Archive seriesではmonoなのだが、仏オリジナルはmono⇔stereoの表示がありながらも基本はmono。2曲ほど、もしかしてステレオ?と思えるトラックがある(それらの音像も、ほぼセンターに位置している)。

    FH5th (42)
    *解説付き、帯にはNewly Expanded gatefold editionとあるがオリジナルジャケットと変わりはないので意味不明

    FH5th (39)
    *見開き内側(写真の階調度が良くない)

    最後に、Archive series LPの音質は、仏オリジナル盤と限りなく近い。
    盤質の良さが音に影響している点で(と言うかその逆で、当時の仏盤の製造品質が良くないため)Archive series LPの再生音質の方が上回るかも。





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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    tag : Françoise Hardy フランソワーズ・アルディ Vogue レコード Archive series

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    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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